相続に強い弁護士に無料相談|東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪
安心と信頼のリーガルネットワーク弁護士法人泉総合法律事務所遺産相続
0120-870-408
【電話受付】平日9:00〜21:00/土日祝9:00〜19:00
お問い合わせ
(365日24時間受付中)
遺産分割

遺産分割協議の進め方は?注意点や期限はある?

isanbunkatukyougi

相続が発生すると、多くの場合は「遺産分割協議」を行うことになります。
しかし、言葉は知っていても、実際にどのような手続の流れで何をすればいいのか、よく知らない方も少なくないでしょう。

この記事では、遺産分割協議の概要と手続の流れ、注意点や期限について解説します。

1.遺産分割協議の概要

(1) 遺産分割協議とは

遺産分割協議とは、被相続人が遺した相続財産を誰がどのようにして承継するか、相続人間で話し合うことです。

遺産分割協議の開始時期としては、四十九日の法要が終わってから行うケースが多いようですが、時期を制限する規定はなく、いつでも行うことができます(民法907条1項)。

また、話し合いとはいうものの、全員が一堂に会する必要はありません。
最終的に全員が合意するか否かだけが問題ですので、協議の方法は特段決まっておらず、書面の郵送による持ち回り調印でも構いませんし、電話やメール、最近であればオンライン会議を利用しても構いません。

なお、もしも共同相続人同士の交渉がまとまらなかったら、遺産分割協議から遺産分割「調停」に、調停でもだめだったら、さらに遺産分割「審判」へと移行します(※)。

※調停とは、家庭裁判所で調停委員による仲介のもとで話し合うことで、審判は、証拠資料や双方の主張に基づき、裁判所が遺産を分割することです。

(2) 遺産分割の方法

遺産分割協議では、遺産をどのように分けるのも共同相続人の自由ですが、一般的によく用いられている方法をご紹介します。
これらの分割方法と、配偶者居住権などの制度を利用しながら、柔軟に、共同相続人全員が納得できる落としどころを探りましょう。

①現物分割

現物分割は、遺産をそのままの状態で分割する方法です。
例えば、遺産に東京の不動産と神奈川の不動産があるとき、東京の不動産は配偶者、神奈川の不動産は長男に、といったように、遺産の現状を変更しないで分割します。

シンプルな方法ですが、一筆の土地上に一棟の建物がある場合のように物理的な分割が難しい場合や、複数の不動産があっても価格差がある場合に共同相続人間の公平を図るのが難しく、争いになりやすいというデメリットがあります。

②換価分割

換価分割は、遺産の一部または全部を換価(売却)し、その換価された金銭を分割する方法です。

例えば、遺産に2,000万円の不動産と預貯金1,000万円があるときで、不動産を現物分割することが難しい場合、不動産を換価し、預貯金と合計3,000万円の金銭にすることで公平に分割することが容易になります。

③代償分割

代償分割は、遺産を特定の相続人が相続し、他の共同相続人に代償として金銭を支払う方法です。

例えば、遺産に不動産があり、そのまま居住に利用したい場合、換価分割のように売ってしまうわけにはいきません。そこで、不動産を利用したい人が相続し、公平性を保つために他の共同相続人に金銭を支払います。

柔軟性の高い分割方法ですが、代償金が高額で支払いが難しい場合もあり、合意できるかどうかは、代償金を支払う側の財力次第となります。

2.遺産分割協議の流れ

遺産分割協議は、もちろん、すんなりとまとまるケースもありますが、反対にこじれてしまうケースも少なくありません。相続人の感情が入り交じり、苦労するものでもあります。
そのため、遺産分割協議を始める前に確認しておきたいポイントが3つあります。

(1) 被相続人の遺言書の有無の確認

遺産分割協議の手続の流れは、被相続人の遺言書があるかどうかによっても異なります。

遺言書がない場合は、そのまま共同相続人間で遺産分割協議を行います。このとき、基本的には分割内容に制約はありません。法定相続分に従って分割してもいいですし、各自の希望を組み込みながら結果として偏りがあっても構いません。最終的に共同相続人全員が合意できるかどうかだけが重要です。

他方、被相続人が有効な遺言書を遺している場合は、原則として遺言書の内容にしたがって遺産分割を行います(遺言書が法定の方式を満たさず、無効の場合もあり、その場合は遺言書がない場合と同様になります)。

遺言書で指定のない遺産については、やはり共同相続人間で協議により決定します。

なお、遺言書がある場合であっても、相続人全員の同意があれば、遺言書とは異なる遺産分割にすることが可能です。

また、もし遺言書の内容に従うとご自身の相続分が極端に少なくなる場合、ご自分の遺留分が侵害されている場合もありますので、遺留分侵害額請求ができる可能性がないか弁護士に相談されるべきでしょう。

遺留分とは [参考記事] 遺留分とは|概要と遺留分割合をわかりやすく解説

(2) 相続人全員が揃っているか|相続人調査

遺産分割協議は相続人全員が参加しなければなりません。
誰か一人でも欠けた状態で行われた協議は無効です。

協議の最後に作成する遺産分割協議書には相続人全員の署名押印が必須なので、誰が協議に参加したのかは一目瞭然です。これを勝手に記載するような悪質な行為は有印私文書偽造罪(刑法159条)という犯罪になり、3月以上5年以下の懲役刑となりますので、絶対にしてはいけません。相続人が揃っていることをよく確認してください。

単に相続人と思っている人が揃っているかだけでなく、誰も知らない相続人が存在しないかを確認することが大切です。

被相続人に養子や婚外子があった場合を見落とさないようにしましょう。
また、下記のようなケースも注意が必要です。

相続人に胎児が含まれる場合

胎児にも相続権はあります(民法886条1項)。とはいえ、胎児が相続権を主張できるためには無事に出生することが条件となるので(同条2項)、胎児のうちは遺産分割協議に加わることができません。

しかし、だからと言って、胎児の間に遺産分割協議をまとめても、胎児が生きて生まれればさかのぼって相続人となるため、せっかくの遺産分割の合意が無効になってしまいます。ですので、できれば出生を待ち、次の未成年者と同じ手続考え方で遺産産分割するべきでしょう。

相続人に未成年者が含まれる場合

未成年者は、原則として単独で有効な法律行為ができません。そのため、未成年者が法律行為をする場合は、通常は法定代理人である親権者が未成年者に代わってこれを行います。遺産分割も法律行為ですので、親権者が法定代理人として遺産分割協議に参加して、代理人として合意します。

しかし、相続では、例えば被相続人の妻と未成年である子どもが相続人となった場合のように、未成年者と親権者の双方が相続人になることも多く、双方の利益が相反します。この場合は、親権者が代理人となることはできず、家庭裁判所に特別代理人を選任してもらう必要があります(民法826条)。

行方不明者がいる場合

長い間音信不通で、たとえそれが本人の勝手な家出など納得のいかないものであっても、勝手に遺産分割を行ってはいけません。この場合は、以下の3つの選択肢があります。

  • 不在者財産管理人を選任してもらう
  • 行方不明者について失踪宣告を出してもらう
  • 公示送達を用いて遺産分割審判を行う

(3) 相続財産は洗い出せているか|相続財産調査

相続人の確認と同時に、被相続人の相続財産を本当に全て洗い出せているか、確認しておく必要があります。

せっかく遺産分割協議がまとまっても、後から新たに遺産が判明した場合の分割方法について合意しておかなければ、再度その遺産について協議することになります。
また、全く想定外の債務があり、「これを知っていれば相続放棄したのに」というケースもあります。

もちろん、債務がないと誤信したことに相当な理由がある場合には、相続放棄の熟慮期間の起算点を、債務の存在を知った時点まで遅らせることが認められています(最高裁昭和59年4月27日判決)。

また、錯誤を理由に遺産分割の合意自体を取り消すことも考えられます(民法95条1項)。
しかし、余計な時間と労力がかかってしまいますし、主張が認められない可能性もあります。

したがって、遺産分割協議を始める前に、被相続人の遺産をきちんと調査しておきましょう。

このように、遺言書の有無の確認、相続人・相続財産の調査など、そもそも遺産分割協議に入るまでに行わなければならないことがあります。

(4) 遺産分割協議本番と協議書の作成

全ての事前確認が終わったら、遺産分割協議を行いましょう。
先ほどご紹介した分割方法も使いながら、全員が合意できるよう分割案を作成します。

感情的にならず、冷静に利害関係を整理するのが、スムーズに遺産分割協議をまとめるポイントです。

また、協議がまとまったら、遺産分割協議書に結果をまとめましょう。遺産分割協議書は、不動産の登記、自動車の登録、預貯金の名義変更や解約、相続税の申告など様々な手続きに必須です。

遺産分割協議書 [参考記事] 遺産分割協議書とは|作成の目的と条文の書き方をサンプル付きで解説

3.遺産分割協議の期限|いつまでに結論を出すか

(1) 法律上の期限はない

前述のとおり遺産分割協議に期限はありません。
被相続人が亡くなってからいつ協議を開始しても、いつ終了しても自由です。

ただし、相続放棄や限定承認をする場合、「自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内」に行わなくてはなりません(熟慮期間)。
相続放棄や限定承認が相続人の選択肢として挙がるのは、主に、被相続人が債務を抱えているケースです。

熟慮期間を過ぎると単純承認とみなされ(民法921条2号)、被相続人の一切の権利義務を承継することになります。熟慮期間は伸長の申立てをすることも可能です。

(2) 相続税申告の期限はある

また、遺産分割協議に期限がないといっても、諸々の相続手続きには期限が設けられています。

たとえば、被相続人が事業等を営んでいて、確定申告が必要な場合、相続人が代わって行う「準確定申告」を相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内にする必要があります。

また、相続税の申告・納税は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に行わなくてはなりません。期限を過ぎると加算税や延滞税が課されます。
配偶者についての相続税額控除等の民法の特例を受けたい方は、その申請時に遺産分割協議書または遺言書を添付した「相続税申告書」が必要となります。相続税の申告期限までに分割されていない財産については税額軽減の対象外とされてしまいます。

もっとも、10ヶ月以内には遺産分割協議をまとまらない場合はいったん法定相続分で申告・納税し、後日、更正の請求や修正申告を行えば足ります。
可能であれば、申告・納税期限までに遺産分割協議をまとめたほうが手続き的には1回で済むので楽でしょう。

(3) 相続問題を放置するのは危険

他にも、相続を長い間放置しておくと、様々な弊害が起こりえます。

たとえば、被相続人の預貯金が入っている口座があるのに、その金融機関に相続発生の事実を伝えず、誰かに通帳やカードの管理を委ねたそのままにしていると、不当な使い込みが行われるリスクがあります。

期限がないからといって先延ばしにするのではなく、できるだけ速やかに遺産分割協議を終えられるようにすることをおすすめします。

4.遺産分割協議は一度成立するとやり直しが困難

遺産分割協議は、一度成立してしまうと基本的にやり直すことができません。

相続人全員の合意があるか、協議内容に錯誤があったり、詐欺や強迫によって合意したりした場合はやり直すことも可能ですが、現実的には全員がやり直しに合意することは難しいことが多く、錯誤・詐欺・強迫を理由に合意を取り消す場合は、おそらく訴訟が不可避でしょう。

協議の時点から、事実上やり直しはできないのだという点について、相続人全員が十分な認識をもって話し合いに参加することが大切です。

もし納得のいかない点があれば、遺産分割協議書にサインしてはいけません。自分では保留のつもりでも、署名押印があると、その人も協議内容に同意していることになります。
「おかしいな」と思ったら弁護士にご相談ください。

5.遺産分割協議は弁護士に相談を

遺産分割は、大変揉めやすい問題です。
それぞれ言い分があり、親族同士ですから、数十年来積み重なった感情と合わさって非常に話し合いがこじれやすいです。

この点、第三者である弁護士を介せば、冷静に話し合いを進めやすいといえます。また、弁護士は法的知識を駆使し、遺産分割協議が最大限ご依頼者様の利益になるよう努めますので、想定外の不利益も避けることができます。

また、遺産分割協議以外にも、弁護士には下記のような業務を依頼することができます。

  • 相続人の調査
  • 相続財産の調査
  • 遺産分割協議書の作成

調査業務の代行は、普段忙しい日々を送っている方にとっては時間と労力の節約になりますし、遺産分割協議書は、遺産の名義変更をはじめとする手続きの際に必要となるため、ミスなく作成することが大切です。

弁護士に依頼するには高額な費用が必要なのではないかと心配な方も多いかもしれませんが、泉総合法律事務所では、リーズナブルな価格設定を行っております。

遺産分割 費用

※ただし,着手金・報酬金のいずれについても,相続人が多数,特別受益・寄与分の主張,その他複雑・難解な事案については,別途協議により定めるものとします。
※日当:ご相談時に弁護士からご説明いたします。
※実費:その他実費として,郵便切手代,印紙代,交通費,金融機関等への弁護士法による照会手数料,戸籍謄本等の取得にかかる費用,公正証書作成費用等がかかります。

遺産分割協議のことで迷われたら、泉総合法律事務所にご相談ください。

関連するコラム
38 40
【電話受付】平日9:00〜21:00 / 土日祝9:00〜19:00