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相続放棄

相続放棄手続きは自分でできる?

被相続人に借金がある場合には、「相続放棄」という手続きがあります。
相続放棄をすることによって、当初から相続人ではなかったことになりますので、被相続人の借金を相続する必要はなくなり、借金に関する一切の責任を回避することが可能になります。

相続放棄 [参考記事] 相続放棄とは|メリット・デメリットから注意点、手続き方法を解説

相続放棄は、家庭裁判所に申述することによって認められる手続きですが、必要書類の収集から申述書の記入まで自分でできる方であれば、自分で相続放棄の手続きを行うことも可能です。

しかし、相続放棄には期間制限がありますので、自分だけでは不安だという場合には専門家である弁護士への依頼を早めに検討するようにしましょう。

今回は、相続放棄を自分でしたい場合の手続きについて解説します。

1.相続放棄の手続きの流れ

相続放棄の手続きを自分で行う場合には、どのような流れになるのでしょうか。
まずは、相続放棄の手続きの一般的な流れについて説明します。

(1) 相続財産調査

被相続人が死亡した場合には、単純承認をするか相続放棄をするかを判断するために被相続人の財産を調査します。これを「相続財産調査」といいます。

相続財産調査では、現金、預貯金、不動産といったプラスの財産だけでなく、借金、負債などのマイナスの財産についても調査します。

相続財産調査の結果、マイナスの財産がプラスの財産を上回っている場合には、相続によって借金を負うことを回避するために相続放棄を検討することになります。

なお、生前に十分な援助を受けていることや相続争いに巻き込まれたくないという理由で相続放棄を検討することもあります。借金の有無だけでなくそれぞれの事情に応じて相続放棄を検討するとよいでしょう。

(2) 必要書類の準備

相続放棄をすることに決めた場合には、後述する家庭裁判所への相続放棄の申述に向けて、必要書類の準備を行います。

家庭裁判所に提出する書類としては、以下のものが必要になります。
①の共通書類はすべての方に共通して必要になる書類で、②~⑤の書類については被相続人との関係に応じて必要になる書類です。

①共通書類
・被相続人の住民票除票または戸籍附票
・申述人(相続放棄をする人)の戸籍謄本

②申述人が被相続人の配偶者の場合
・被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本

③申述人が被相続人の子またはその代襲者の場合
・被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本
・申述人が代襲相続人のときには被代襲者の死亡の記載のある戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本

④申述人が被相続人の父母、祖父母などの場合
・被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本
・被相続人の子(及びその代襲者)が死亡しているときには、その子(及びその代襲者)の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本
・相続人より下の代の直系尊属が死亡しているときには,その直系尊属の死亡の記載のある戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本

⑤申述人が被相続人の兄弟姉妹およびその代襲者の場合
・被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本
・被相続人の子(及びその代襲者)が死亡しているときには、その子(及びその代襲者)の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本
・被相続人の直系尊属の死亡の記載のある戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本
・申述人が代襲相続人のときには被代襲者の死亡の記載のある戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本

(3) 家庭裁判所への相続放棄の申述

相続放棄の申述書に必要事項を記入し、上記の必要書類をすべて揃えたら、家庭裁判所に相続放棄の申述を行います。

申述先の家庭裁判所は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所になります。

費用は「申述人1人につき収入印紙800円」と「予納郵便切手(金額と組み合わせは申述先の家庭裁判所に確認)」がかかります。

(4) 相続放棄の申述に関する照会

家庭裁判所の相続放棄の申述をした後、しばらくすると家庭裁判所から申述人に対して、「照会書」が送られ、相続放棄の申述に関する照会がなされます。

(5) 相続放棄の申述に関する回答

上記の相続放棄の申述に関する照会では、相続放棄が申述人の真意に基づくものであるか、被相続人の財産を処分したことがあるかなどの質問事項がありますので、申述人は質問事項に沿って回答書を作成します。

作成した回答書については、指定された期限までに家庭裁判所に返送をします。

[参考記事] 相続放棄照会書の意味と回答書の書き方

(6) 相続放棄の申述の受理

申述人からの回答を踏まえて、家庭裁判所の裁判官が相続放棄の申述を認めるかどうかの判断を行います。

相続放棄の申述を認める場合には、裁判所から申述人に対して「相続放棄申述受理通知書」が送付されます。
この通知は、相続放棄の申述が受理されたことを証明する大事な書類になりますので、大切に保管するようにしましょう。

[参考記事] 相続放棄申述受理証明書が必要な場合と申請方法

2.相続放棄を自分でする場合の注意点

相続放棄の手続きを弁護士に依頼せずに、自分でする場合には、以下の点に注意しましょう。

(1) 相続放棄の期限は3か月

相続人は、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内に、単純承認、限定承認、相続放棄のいずれかを選択しなければならないとされています(民法915条1項)。これを「熟慮期間」といいます。

相続放棄の手続きは、家庭裁判所への申述が必要になるため、不慣れな方だと必要書類の収集や申述書の作成などに手間と時間を要してしまい、スムーズに進めることができないことがあります。

特に、被相続人が死亡した後は、葬儀や法要などに追われるため、相続財産調査や必要書類の収集・作成に十分な時間を取れないということも珍しくありません。

熟慮期間が経過してしまうと単純承認をしたものとみなされ、それ以降の相続放棄は認められませんので、相続放棄をする場合には、原則として熟慮期間内に手続きを行うようにしなければなりません。

相続放棄 期間 [参考記事] 相続放棄の期間(熟慮期間)は原則3ヶ月以内|起算点はいつから?

(2) 不備があると裁判所から呼び出される

相続放棄の申述書に不備がある場合には、裁判所から補正を求められ、裁判所に呼びだされるということがあります。

また、相続放棄の申述に関する回答内容に不備や疑問点があった場合には、裁判所への出頭を求められることもあります。

この場合には、裁判官から申述人に対して直接質問がされることになりますが、不適切な回答をした場合には、最悪のケースでは相続放棄の申述が認められないということもあります。

(3) 相続放棄の再申請は不可能

相続放棄の申述をしたところ、家庭裁判所から「却下」の判断がなされてしまった場合に、「もう一度、相続放棄の申述をしよう」と考える方もいるかもしれません。

しかし、相続放棄の申述を却下されてしまった後は、再度申述をするということは認められていません。相続放棄の申述は一度きりのチャンスですので、慎重に申立てを行う必要があります。

ただし、相続放棄の申述を却下する審判がなされた場合、その審判に不服がある場合には、高等裁判所に対し即時抗告という不服申立てをすることは可能です。

(4) 相続財産の管理義務が残る

相続人が相続放棄をして、相続財産を管理する人がいなくなると、当該相続財産が滅失・毀損されて他の相続人に損害を与える可能性があります。

そこで民法では、相続放棄をした人は、その放棄により相続人となった人が相続財産の管理を始めることができるようになるまでの間、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産を管理する義務を負うとされています(民法940条1項)。

相続財産に空き家などが含まれている場合には、空き家の管理責任を問われる可能性もありますので、相続財産管理人の選任を検討することも必要です。

[参考記事] 相続放棄後の管理責任(民法940条関連)

3.相続放棄は弁護士にご相談ください

相続放棄の申述は個人でも行うことが可能ですが、不慣れな方が行うと熟慮期間を経過してしまったり、書類に不備があるなどして相続放棄の申述が却下されたりするリスクもあります。
そのため、失敗なく、期限内にトラブルなく相続放棄の申述を行うためにも、弁護士への依頼をご検討ください。

弁護士は、相続放棄を含む相続手続きの専門家ですので、相続放棄の申述手続きを迅速かつ適切に進めていくことができます。

弁護士に依頼をすることになれば、相続放棄の申述費用(印紙、郵便切手)の他に、弁護士に支払う弁護士費用もかかりますが、相続放棄の申述が却下されてしまうと、場合によっては多額の債務を背負ってしまうリスクもあります。

相続放棄の申述を検討されている方は、このような費用対効果も含めて検討してみるとよいでしょう。

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