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相続に関する税金

相続で不動産取得税はかかる?かからない?

マイホームなどの不動産を取得した際には、取得者に対して不動産取得税がかかります。

通常、不動産を取得する際には大きな金額が発生するため、不動産取得税を必要経費として頭に入れておかなければなりません。
では、相続で不動産を取得した場合にも、不動産取得税は発生するのでしょうか。

今回は、相続・不動産取得税の関係や、計算方法について解説します。

1.相続では不動産取得税は課税されない

相続により取得した不動産については、不動産取得税はかかりません。

ただし次項で解説しますが、相続発生時には、相続とは異なる理由で課税されることがあるため特に注意が必要です。

(1) 不動産取得税とは

不動産取得税とは、不動産を取得した際に、有償・無償にかかわらず取得者に課される税金です。毎年かかる固定資産税とは異なり、取得時に一度のみかかります。

「取得」に該当する具体的な行為は、売買新築増築贈与交換であり、いずれかを行うことによって不動産を取得した人は、取得日から60日以内に、不動産所在地管轄の税務署に不動産取得申告書を提出しなければなりません。

ただし、申告書を提出しなかった場合でも特に罰則などはなく、納税通知書が送られてくるため、これに基づいて納付することになります。

しかし、税額の軽減措置の条件に当てはまる場合には申告書を提出をしていないと、その適用を受けることができない可能性があります。

不動産取得税は登記や取得申告書とは無関係に課税される

「不動産取得税がかかるから登記していない」「不動産取得税がかかるから、不動産取得申告書を提出しなかった」などと聞くことがありますが、不動産取得税の課税において、登記の有無、不動産申告書の提出の有無は関係ありません。

(2) 相続時に不動産取得税は課税されない

先ほど解説した「取得」に該当する行為の中に相続はありませんでした。
よって、相続による不動産の取得については、不動産取得税は非課税ということになります。

売買や贈与などによる取得とは異なり、相続は相続人の意思にかかわらず発生し、被相続人の負債を含む財産を半ば強制的に承継することになるため、課税するのは酷といった税務上の理由からです。

相続では、不動産取得税が課されないため、不動産取得申告書の提出や、不動産取得税の免除申請なども不要です。

2.不動産取得税が課税されるケース

相続による不動産の取得に対しては、不動産取得税はかかりません。ただし、次のケースでは不動産取得税がかかります。

特に、次にご説明する遺贈や死因贈与については、相続発生時に効力が生じるため、相続と混同しやすく注意が必要です。

(1) 生前贈与

生前贈与は、先に挙げた「取得」に該当する行為の中でも「贈与」に該当するため、不動産取得税の課税対象になります。

相続税対策のために行った生前贈与であっても、不動産取得税の課税対象です。また、相続時精算課税制度を利用した場合であっても、贈与をしたことに変わりはなく、課税対象になります

(2) 法定相続人以外に遺贈された場合

法定相続人以外特定遺贈を受けた不動産については、不動産取得税がかかります

遺贈には、遺言によって遺贈する割合を指定する包括遺贈と、遺贈する財産を指定した特定遺贈があり、法定相続人以外への遺贈であっても、いずれに該当するかによって扱いが異なります。

包括遺贈の場合には相続と同様と考えられ、不動産取得税はかかりません。

一方で、不動産を特定遺贈された法定相続人以外については、不動産取得税がかかることになります。

相続人が不動産を取得 相続人以外が不動産を取得
包括遺贈 かからない かからない
特定遺贈 かからない かかる
[参考記事] 包括遺贈と特定遺贈の違いをわかりやすく解説

(3) 死因贈与

死因贈与とは、死亡を原因として行われる贈与契約のことをいいます。

例えば、贈与者(贈与する側)が、「私が死亡したら、この家をあげます」と提案し、受贈者(贈与される側)が「分かりました」と承諾すると、死因贈与契約は締結されたことになります(一般にはトラブルを避けるために契約書を作成します)。

その後、贈与者が死亡した場合には、受贈者へ家が贈与されることになります。

死亡を原因として家の所有権が贈与者から受贈者に移転するため、相続と勘違いされやすい行為になりますが、これは死因贈与という「贈与」になるため、不動産取得税の課税対象になります。

[参考記事] 死因贈与とは?遺贈との違いやメリット・デメリットを解説

3.不動産取得税の計算方法

不動産取得税がかかる場合とかからない場合では、どれほど負担が違うのでしょうか。

最後に、不動産取得税の計算について解説します。

(1) 不動産取得税の計算方法

不動産取得税は次の算式で計算されます。

固定資産税評価額×税率=不動産取得税の税額

固定資産税評価額とは、固定資産税の基準になる土地と家屋の評価額のことです。

固定資産税評価額の調べ方は、役所から毎年春頃送付される固定資産税納税通知書を確認すると簡単です。

固定資産税納税通知書がお手元にない場合には、役所へ行って固定資産課税台帳を閲覧することでも確認できます。

(2) 不動産取得税の税率について

固定資産税評価額に乗じる不動産取得税の税率は、次の通りです。

  • 土地・住宅家屋:3%(2024年(令和6年)3月31日までの特例)
  • 住宅以外の家屋:4%

3%または4%という税率は低く感じられるかもしれませんが、乗じる金額が固定資産税評価額であるため金額が大きく、税額も大きくなります。
例えば、売買などで1億の宅地を取得すれば300万円もの不動産取得税が発生します。

一方で、不動産を相続する場合には非課税になるので、非常に大きな違いでしょう。

(3) 不動産取得税の軽減措置

不動産取得税の軽減措置は様々ありますが、ここでは相続や贈与などによって取得する可能性が高い、中古住宅の軽減措置について解説します。

中古住宅に対する軽減措置

中古住宅が次の要件に該当する場合には、建築時期に応じて100万円~1,200万円を固定資産税評価額から控除することができます。

なお、具体的な控除額については、不動産取得税を納付する税務署にお問い合わせください。

  • その中古住宅を取得した人が居住する目的で購入したこと
  • 家屋の床面積が50㎡以上240㎡以下であること(物置や車庫、マンションの共用部分なども含む)
  • 1981年(昭和57年)1月1日以後に新築された建物

    又は

  • 1980年(昭和56年)12月12日以前に新築された住宅の場合は、取得日前2年以内に建築士などの専門家が行う耐震診断によって、新耐震基準に適合していることの証明を受けた建物であること

    (固定資産税評価額-100万円~1,200万円)×3%=不動産取得税の税額

    中古住宅の宅地に対する軽減措置

    2024年(令和6年)3月31日までに取得した宅地については、不動産取得税の課税標準となる固定資産税評価額が2分の1になります。

    さらに、その宅地が次の要件に該当する場合には、1.または2.の金額いずれか多い方を不動産取得税から控除することができます。

    • 宅地と住宅の取得者が同じであること
    • 取得した住宅が、前述した中古住宅の適用要件を満たしていること
    • 宅地の取得が住宅取得の前後1年以内であること
    1. 45,000円
    2. (土地1㎡あたりの固定資産税評価額×1/2)×(住宅の床面積×2(200㎡が限度))×3%

    固定資産税評価額×1/2×3%-1.または2.=不動産取得税の税額

    4.まとめ

    不動産取得税は、相続により取得した不動産にはかかりません。
    ただし、死因贈与や法定相続人以外への特定遺贈など、一見相続と勘違いしてしまうような行為に対して不動産取得税がかかる点には十分注意しましょう。

    また、不動産の相続に関係する税金は、不動産取得税だけではありません。
    思わぬ税金が発生することのないように、税理士などへ相談して、しっかり把握しておくことが大切です。

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