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相続放棄

相続放棄の申述有無の照会

相続が開始した場合には、民法が定める順位に従って法定相続人が被相続人の遺産を相続することになります。
しかし、相続する遺産は、プラスの財産だけでなくマイナスの財産を含みますので、場合によっては相続(単純承認)ではなく、相続放棄を選択するという人もいるでしょう。

先順位の法定相続人が相続放棄をした場合には、後順位の相続人が相続をすることになりますが、先順位の相続人が相続放棄をしたかどうかがわからなければ、相続手続きを進めていくことができません。そのような場合に利用されるのが、「相続放棄の申述有無の照会」という手続きです。

今回は、相続放棄の申述有無の照会手続きについてわかりやすく解説します。

1.相続放棄の申述有無の照会とは?

相続放棄の申述有無の照会とは、相続人や利害関係人が家庭裁判所に対して、相続放棄や限定承認をした相続人の有無を照会することができる手続きのことをいいます。

この相続放棄の申述有無の照会は、主に、後順位の相続人が先順位の相続人が相続放棄の手続きを行ったのかどうかを知るための手段として、および被相続人の債権者が被相続人の債務を請求する相手を確定するための手段として利用されます。

相続放棄をすると、被相続人のプラスの財産だけでなくマイナスの財産を含めた一切の財産を相続する権利がなくなります。その結果、被相続人の遺産を相続する権利については、次順位の相続人に移ることになります。

しかし、先順位の相続人が相続放棄をしたかどうかについては、先順位の相続人には後順位の相続人に知らせる義務はなく、裁判所からも通知が行くことはありません。
そのため、後順位の相続人が遺産を相続することになったということを知らない、ということも珍しくありません。

また、被相続人の債権者としても、相続放棄をした相続人に対しては相続債務の請求をすることができませんので、誰が最終的に相続債務を相続したかを知らなければ、債権保全を行うことができません。

このようなケースにおいて、相続放棄または限定承認の有無を確認するために行うのが、相続放棄の申述有無の照会という手続きです。

2.相続放棄の申述有無の照会手続

相続放棄の申述有無の照会をしようとする方は、以下の内容を参考にして手続きを行ってください。

(1) 照会手続きの流れ

相続放棄の申述有無の照会手続きは、以下のような流れで進んでいきます。

①相続放棄の申述の有無についての照会

相続人が相続放棄をしたか否かを知りたい場合には、管轄する家庭裁判所に対して相続放棄の申述の有無を照会します。

照会の申請書については、東京家庭裁判所のホームページ上で、「相続放棄・限定承認の申述の有無についての照会申請書」という書式が掲載されていますので、それを参考に作成すると良いでしょう。

②裁判所からの回答

相続放棄の申述の有無の照会は、家事事件手続法47条1項の「家事審判事件に関する事項」の証明には該当せず、法文上の根拠はありませんが、その必要がある場合に、事件係が主席書記官の決裁を受けて、または主席書記官の包括的指示によって回答書を交付する扱いとなっています。

対象となる相続人について相続放棄の申述があった場合には、相続放棄の申述があった旨と事件番号・受理年月日が裁判所から書面で回答されることになります。相続放棄の申述がなかった場合には、相続放棄の申述がない旨の回答が書面でなされることになります。

③相続放棄申述受理証明書の申請

裁判所から対象となる相続人の相続放棄の申述の有無の回答があれば、後順位の相続人としては、自らが相続人になるかどうかが判断できますので、それで十分といえるでしょう。

しかし、後順位の相続人が相続手続きを進めていくにあたって、先順位の相続人が相続放棄をしたことの証明書が必要になることもあります。そのような場合には、管轄する家庭裁判所に対して「相続放棄申述受理証明の申請」を行うことによって、相続放棄の証明書を取得することができます。

この申請を行うためには、相続放棄申述受理の事件番号および受理年月日を申請書に記載することが必要になりますので、上記の回答を踏まえて記載すると良いでしょう。

(2) 照会手続きの方法

相続放棄の申述有無の照会手続きの具体的な方法としては、以下の通りです。

①照会することができる人

相続放棄の申述有無の照会をすることができる人は、以下の人に限られます。

  • 相続人
  • 被相続人の利害関係人(相続債権者など)

弁護士に依頼をすることによって、弁護士が上記申請者の代理人として相続放棄の申述有無の照会手続きを行うことも可能です。

②管轄裁判所

相続放棄の申述有無の照会は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に対して行います。

被相続人の最後の住所地は、被相続人の住民票の除票または戸籍の附票によって確認することができます。

③申立書類一覧

相続放棄の申述有無の照会にあたっては、「相続放棄・限定承認の申述の有無についての照会申請書」の他に以下の書類を添付して申立てを行うことになります。

申立書類は、照会者が相続人か利害関係人かによって異なってきますので、以下では、それぞれに分けて説明します。

【照会者が相続人の場合】
・被相続人の住民票の除票(本籍地が記載されているもの)
・照会者と被相続人の戸籍謄本(照会者と被相続人との関係がわかる戸籍謄本)
・照会者の住民票(本籍地が表示されているもので、発行から3か月以内のもの)
・相続関係図
・委任状(代理人に委任する場合のみ)
・返信用封筒(郵送での返送を希望する場合のみ)

【照会者が利害関係人の場合】
・被相続人の住民票の除票(本籍地が記載されているもの)
・照会者の資格を証明する書類(個人の場合には住民票、法人の場合には商業登記簿謄本または資格証明書)
・利害関係の存在を証明する書面の写し(契約書、訴状、競売申立書、債務名義、不動産登記簿謄本など)
・相続関係図
・委任状(代理人に委任する場合のみ)
・返信用封筒(郵送での返送を希望する場合のみ)

④必要な費用

相続放棄の申述有無の照会には、照会手数料などの費用はかかりません。ただし、弁護士に依頼して行う場合には、別途弁護士費用が発生します。

⑤照会できる期間

相続放棄の申述有無の照会ができる期間は、裁判所によって異なりますが、東京家庭裁判所では、以下の期間が調査対象期間とされています。

  • 被相続人の死亡日が平成12年以降の場合
    現在までの申述の有無が調査対象期間となります。
  • 被相続人の死亡日が平成11年以前の場合
    第1順位の相続人については被相続人が死亡した日から、後順位の相続人については先順位者の放棄が受理された日から、それぞれ3か月間が調査対象期間となります。

3.相続放棄を確実にするなら早めに弁護士へ

相続放棄を確実にするためには、早めに弁護士に相談をすることをおすすめします。

一度行った相続放棄を撤回することは認められませんので、判断を誤ると思わぬ不利益を被ることがあります。

そのため、相続放棄を検討している場合には、相続放棄という手続きが適切であるかどうかを弁護士に判断してもらうと良いでしょう。弁護士であれば、正確な相続財産調査を行うことによって、相続放棄が最適な手段であるかどうかを判断することが可能です。

また、相続放棄を行う場合には、相続の開始を知ったときから3か月以内に行わなければならず、3か月の熟慮期間経過後の相続放棄の申述は、原則として認められません。

被相続人が死亡してから、葬儀などの手続きを行っていると、あっという間に3か月の期間は経過してしまいます。相続放棄の申述にあたっては、準備しなければならない書類がたくさんありますので、裁判手続などに不慣れな方だと、期限内に正確に手続きを行うことが難しい場合もあります。

そのような場合には、弁護士に依頼をすることで、相続放棄に必要となる書類の収集から、相続放棄の申述の手続きまで相続放棄に関するすべての手続きを迅速かつ正確に行うことができます。

被相続人の死亡後は、相続人は、さまざまな雑務に追われることになりますので、相続放棄などの難しい手続きについては弁護士に任せてしまうのが安心です。

相続放棄の申述有無の照会や相続放棄の手続きでお悩みの方は、是非、泉総合法律事務所の弁護士にご相談ください。

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