60代|男性|会社員
親亡き後の障がいがある子どもの財産管理のための家族信託
遺産の種類・概要
自宅、金銭
委託者 |
A(父) |
---|---|
受託者 |
C(長女) |
受益者 |
A |
第二受益者 |
B(長男) |
信託終了事由 |
A及びBの死亡 |
帰属権利者 |
C |
事案
Aさんには、長男Bさん、長女Cさんの2人の子どもがいます。Aさんの妻は数年前に亡くなっています。
Bさんは結婚しておらず、障がいがあり、Aさんと同居しています。Cさんは結婚をして、Aさんたちとは離れて暮らしています。
Aさんは、自身が高齢になって物忘れが増えてきたことから、自分自身の財産管理や自分の死後における障がいのあるBさんの生活のことを心配しています。
家族信託による解決例
Aさんの資産としては、自宅、金銭(預貯金)があります。Aさんは、自分の財産の管理をCさんに任せ、自分の死後は、財産を障がいのあるBさんのために使ってもらいたいと考えています。Cさんとしても、Aさんの意向に特に異存はなく、協力するつもりであるとのことです。
そこで、Aさんを委託者、Cさんを受託者、Aさんを当初受益者、Bさんを第二受益者として、自宅と金銭を信託財産とする信託契約を締結することが考えられます。
これにより、Aさんの財産を生活のために使う権利を、Aさんが亡くなるまでの間はAさんが有し、Aさんが亡くなった後はBさんが受け継ぐことが可能になります。Aさんが認知症等で判断能力がなくなった後も、日常生活費の送金や自宅の管理・修繕などをCさんに行ってもらうことにより、AさんやBさんは安心して生活を送ることができます。