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管理費負担が大きい未利用財産等はどうするべき?

相続によって引き継がれる財産としては、現金、預貯金といった金融資産だけでなく、土地や建物といった不動産も含まれます。

金融資産は流動性の高い資産ですので、相続すること自体には特にデメリットは生じません。
しかし、空き家や耕作放棄地などの遊休不動産が相続財産に含まれるケースでは、そのまま相続した場合に様々なデメリットが生じることがあります。

このような遊休不動産を所有している場合または相続することになった場合には、利活用の方法を十分に検討する必要があります。

今回は、遊休不動産などの未利用財産をどのように活用すべきかについて考えます。

1.未利用財産等をそのままにするデメリット

空き家や耕作放棄地などの遊休不動産を所有している方や、これから遊休不動産を相続するという方は、遊休不動産をそのままにしておくことによって以下のようなデメリットが生じます。

(1) 固定資産税がかかる

空き家や耕作放棄地などの全く利用していない不動産であったとしても、当該不動産を所有しているだけで毎年固定資産税がかかることになります。

固定資産税は、基本的に「固定資産税評価額×1.4%」という計算方法によって算出します(自治体によって税率が異なる場合があります)。

田舎の遊休不動産であればそもそもの評価額が低いため、固定資産税の負担はそこまで大きくはありませんが、都市部の不動産となると固定資産税の金額が高額になることもあります。

使ってもいない不動産であるにもかかわらず税金だけ負担しなければなりませんので、長期的にみると大きな負担になることがあります。

(2) 特定空家に指定されるリスク

近年、管理する人がいない空き家が増えていることが社会問題となっており、それを受けて空家対策特別措置法が制定されました。

空家対策特別措置法によって、自治体から特定空家に指定された場合には、固定資産税の減免措置を受けることができなくなりますので、固定資産税の負担は大きく増加します。

また、倒壊などの危険がある場合には、自治体による行政代執行によって取り壊しが行われ、その費用を空き家の所有者に請求される可能性もあります。

このように、管理することが困難な空き家を所有することは、さまざまな面で大きな負担となるでしょう。

[参考記事] 家族信託で行う空き家対策

(3) 管理コストや管理の負担が生じる

遊休不動産であっても、当該不動産の所有者である以上は、遊休不動産を適切に管理しなければなりません。

空き家を所有している場合には、長期間放置すると、空気の入れ替えがないため急激に劣化が進むことになります。
このように劣化が進んだ建物については、倒壊のリスクがあるだけでなく、放火などによる火災のリスクも生じます。

遊休不動産が自宅から遠方にある場合には、頻繁に様子を見に行くことができませんので、場合によっては管理会社に管理を委ねる必要もあるかもしれません。

その場合には、管理会社に支払う管理費用の負担が生じますし、修繕のための修繕費用も必要になることがあります。

(4) 近隣住民から苦情が出る

空き家を所有している場合には、近隣住民との付き合い方についても配慮が必要になります。

空き家を放置しておくと、草木が繁茂して、近隣住民の土地に侵入するおそれがあります。また、老朽化した空き家は、倒壊の危険や悪臭などによって近隣住民に不安を与える可能性もあります。

そのため、近隣住民から苦情が出た場合には、所有者として適切に対応する必要がありますし、何らかの損害が生じてしまった場合にはそれを賠償する責任が生じることもあります。

(5) 相続時に揉める可能性がある

遊休不動産が相続財産に含まれる場合には、遊休不動産の相続をめぐって相続人同士で争いになる可能性もあります。

遊休不動産には上記のとおり様々なデメリットがありますので、自ら進んで遊休不動産を相続しようとする相続人はなかなか現れません。
しかし、遊休不動産だけを相続放棄するということもできませんので、必ず誰かが相続をして取得しなければなりません。

そのため、誰が遊休不動産を取得するかどうかで揉めてしまい、遺産分割協議が長期化するというリスクが考えられます。何とか相続する人が決まったとしても、相続人同士で禍根が残る可能性も否定できません。

遊休不動産を所有している方は、そのままの状態で相続人に引き継ぐのではなく、生前に何らかの利活用を検討するとよいでしょう。

2.未利用財産等の利活用方法

遊休不動産などの未利用財産を所有している方または未利用財産を相続することになった方は、以下のような利活用方法を検討するとよいでしょう。

(1) 自ら利用する

未利用財産は、そのまま放置していると固定資産税や管理コストなどがかかるだけで何のメリットもありません。そのため、まずは、未利用財産を自ら利用することを検討してみましょう。

空き家を所有している場合には、リフォームをして自宅として利用することも考えられます。老朽化している場合には、建物を取り壊して、家を建て替えるという方法も考えられます。耕作放棄地であれば、家庭菜園などとして利用することもできます。

もっとも、複数の未利用財産を所有している場合には、そのすべてを自ら利活用するということは難しいため、後述するような方法を検討することになるでしょう。

(2) 第三者に貸す

未利用財産を自ら利用することができないという場合には、第三者に貸すなどして有効活用する方法を検討しましょう。

未利用財産の立地条件や地目などによって活用方法は異なってきますが、一般的には以下のような方法が考えられます。

  • アパート、マンションを建てて賃貸経営を行う
  • 空き家をリフォームして賃貸する
  • 更地にして駐車場として整備する
  • 更地にしてトランクルームを設置する など

未利用財産を放置しているだけでは固定資産税や管理コストなどでお金が出ていくだけですが、未利用財産を利活用することによって、賃貸収入などの不動産収入が期待できます。何の価値もないと思っていた遊休不動産が活用方法次第によって大きな資産に化ける可能性もあります。

ただし、不動産経営には、定期的な収入が得られるというメリットがありますが、入居率の低下や賃料の下落といったリスクも当然生じますので、そのようなメリットとデメリットを踏まえて慎重に検討する必要があります。

(3) 売却する

自ら利用することも、第三者に貸すことも難しい場合には、未利用財産を売却することを検討しましょう。

未利用財産を売却してしまえば、それ以降、固定資産税や管理コストなどで悩まされるということはありません。売却代金も得ることができますので、それによって安定した生活を送ることもできます。

しかし、未利用財産になっているのには、利活用が難しい立地であるなどそれ相応の理由があることが一般的です。そのため、売却しようとしたとしてもすぐに買い手がつくことはなく、地道に売却活動を進めていかなければなりません。

なお、空き家を売却する場合には、譲渡所得税の特別控除の特例として、譲渡所得から3000万円の特別控除を受けることができる可能性があります。

親の代からずっと空き家であった場合には利用することはできませんが、相続する直前まで親が住んでいた建物を売却する場合には、この特例を利用することができますので、検討してみると良いでしょう。

3.相続の生前対策は弁護士にご相談ください

未利用財産をそのまま放置しておくことは、固定資産税や管理コストの負担だけでなく、相続時に相続人同士で争いになるなどのリスクが生じることがあります。

未利用財産であっても、立地条件などによっては、さまざまな利活用の方法があります。生前に、未利用財産をきちんと整理しておくことによって、相続時の相続人の負担を軽減することが可能になりますので、元気なうちから積極的に進めていくとよいでしょう。

このような未利用財産の利活用を含めた相続についての生前対策を適切に行うためには、メリットとデメリットを踏まえた慎重な検討が必要になります。

弁護士であればさまざまなリスクを考慮した上で最適な生前対策を提案してくれますので、まずは、弁護士に相談することをお勧めします。

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