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遺言書

遺言の作成や遺言執行者を弁護士に依頼したら?費用は?

将来、自分の遺産をめぐるトラブルで相続人に迷惑をかけることのないよう、遺言書を残そうと考えている方も多いのではないでしょうか。

遺言書は、将来紛争を招かないために最も有効な手段の一つです。

しかし、法律に明るくない方が自力で書くと、方式を守らず遺言書自体が無効になってしまったり、かえって争いの種になりかねない法律上問題のある内容になってしまったりする可能性があります。

そのため、弁護士に依頼して遺言を作成する方も多くいらっしゃいます。

今回は、弁護士に遺言の作成を依頼した場合や、その遺言書中で弁護士を「遺言執行者」として指名した場合の業務・費用についてそれぞれ解説します。

1.遺言作成を依頼した場合

(1) 弁護士に依頼できる内容

まず、弁護士に遺言作成を依頼した場合、通常、弁護士は以下のような業務を担います。

①相続財産の調査
②相続人の調査
③遺言内容を依頼者と一緒に考え、提案する
④公正証書遺言の証人になる

①②弁護士に相続財産・相続人の調査を依頼できる

遺産分割について遺言書を残すためには、まず「何が遺産になるか」「法定相続人は誰か」を明らかにしなければなりません。

まず、遺産には、最も一般的な預貯金から、株式や不動産、車や骨董品、ゴルフの会員権といったものまで様々なものを含みます。相続財産の範囲は意外に広く、遺言者ご自身だけでは、どうしても遺言書に記載漏れが発生してしまう可能性もあり得ます。

次に、遺言者ご自身やご家族が離婚・再婚を経ている場合や、相続人に代襲相続が発生していた場合など、親族間で何らかの権利関係の変動があると、通常より相続関係が複雑になり、法定相続人の見極めが難しくなります。

法定相続人を明確にするには、戸籍謄本や除籍謄本などの書類を収集して調査しますが、法律に明るくない遺言者の場合は、こういったケースで法定相続人の確定に苦労するかもしれません。

これに対して、弁護士に依頼すれば、相続財産や法定相続人について適切に調査してもらうことができます。

③弁護士は遺言内容を依頼者と一緒に考える

相続財産と相続人が判明したら、誰に何をどれくらい分けたいかという遺言者の要望と、遺言者の死後トラブルになりそうな法律上の問題とをすり合わせて、弁護士と具体的な内容を考えていきます。

「相続人ではないけれどあの人に遺産を残したい」「相続人ではあるが遺産を渡したくない」等、なかなか身内には言いにくい複雑な思いも含めて、遺言者の正直な気持ちを弁護士に伝え、バランスの取れた遺言を作り上げていきます。

④弁護士は公正証書遺言の証人になることができる

遺言内容が決定したら、公正証書遺言を作成します。

公正証書遺言は公証役場で公証人の協力のもと作成する上、原本を役場で大切に保管してもらえるので、改ざんや紛失等のおそれがなく、とても信頼性の高い遺言書方式ですが、遺言者自身が証人2人を用意しなくてはなりません。

弁護士に遺言作成を依頼すれば、弁護士がこの証人になることができます。

(2) 遺言作成を弁護士に依頼するメリット

次に、遺言の作成を弁護士に依頼するメリットをご説明します。

作成した遺言が法的に無効になることがない

前述した通り、弁護士に遺言書の作成を依頼する場合には、法律の専門家である弁護士とその内容について相談しながら決めることができるため、遺言書の様式についてはもちろん、内容についても法律上のチェックをしてもらうことができます。

したがって、弁護士に遺言書の作成を依頼すると、遺言書が法的に無効になることはまずありません

また、遺言は一部の財産についてのみ記載することもできますが、その場合、指定のない財産については共同相続人間で遺産分割協議が必要になり、遺言の効力を十分に発揮できない可能性もあります。

このようなケースでも、依頼者が弁護士に相談することができます。

相続財産や相続人を調査する手間が省ける

相続財産や相続人の調査には、銀行や証券会社で発行する残高証明書や、戸籍謄本・除籍謄本など、たくさんの書類の収集が必要になります。

書類の山を漏れなく集めるのは骨が折れる作業ですし、平日の日中しか開庁していない役所の窓口で戸籍書類を取得するのは普段仕事をしている人では難しいでしょう。

弁護士に依頼することで、依頼者の負担を最小限にしつつも、迅速に書類を集めることができます。

相続人間のトラブル予防に最も効果的

さらに、遺言作成を弁護士に依頼する最大のメリットとして、効果的にトラブルの芽を摘めるという点が挙げられます。

あまり法律知識のない方が思うままに遺言書を作成してしまうと、例えば一定の法定相続人に最低限保障されている遺留分を侵害してしまい、共同相続人同士で結局争いになってしまう等のおそれがあります。

弁護士に遺言書の作成を依頼すると、将来争いになりそうポイントがないか、作成時に弁護士の目できちんと確認し対策するため、遺言作成の本来の目的である「相続人間のトラブル予防」に繋がるのです。

遺言者は公正証書遺言の証人を用意する必要がない

前述の通り、公正証書遺言は大変信頼性に優れた遺言書ですが、証人2人を遺言者が用意しなくてはなりません。

証人には、遺言により遺産を譲渡される人やその配偶者等はなれないといった制限があります。しかも、証人には、遺言内容を全て知られてしまうため、信用できる人に頼むことも必要になります。

公証役場で証人を依頼することもできますが、見ず知らずの人に遺言という非常にセンシティブな内容を知られたくない方も多いでしょう。

弁護士に遺言の作成を依頼することで、例えば弁護士と事務所スタッフの2名で枠を埋めることができます。守秘義務があるので、知りえた遺言内容を他言するようなこともありません。

2.遺言執行者を弁護士に依頼した場合

弁護士には、遺言作成と同時に「遺言執行者」を依頼することもできます。

(1) 遺言執行者とは

遺言執行者とは、遺言内容の実現に必要なあらゆる手続きについて、責任をもって遂行する人のことです(民法1012条)。遺言書中で任命できます。

遺言執行者は、遺言書で子を認知するときか、推定相続人の廃除・廃除の取り消しをするときは絶対に必要ですが、その他の場合は必ずしも要るわけではありません。しかし、せっかく遺言書をのこすのですから、間違いなく遺言書通りに遺産分割をしてもらうためにも、遺言執行者を指名しておいたほうがよいでしょう。

遺言執行者 [参考記事] 遺言執行者とは|役割と選任するメリット、誰を選べばいい?

(2) 遺言執行者を弁護士に依頼するメリット

そんな遺言執行者ですが、弁護士に依頼するメリットについても簡単にご説明します。

相続手続きに慣れている

もちろん、遺言執行者にはご自身の親族等を指名することも可能ですが、手続きに不慣れな方にとっては大きな負担になります。

遺言作成とセットで弁護士に依頼してしまえば、預貯金の相続から不動産の登記まであらゆる相続手続きに慣れている弁護士が、正確かつ迅速に相続手続きを行っていきます。

遺贈の移転登記が円滑

また、遺言書で不動産を相続人以外の第三者に遺贈しようと考えている場合には、特に弁護士に遺言執行者を依頼するのがおすすめです。

不動産を遺贈するときに必要となる「所有権移転登記」では、遺言執行者がいないと、相続人全員が登記義務者として手続きに携わらなくてはなりませんが、遺言執行者が指定されていれば、遺言執行者のみが登記義務者になることで足ります。
さらにこれを、手続きに慣れている弁護士が担当することで、より円滑に遺贈を実現できます。

相続に争いがあるような場合には、相続人全員の協力が得られにくく、登記義務者として手続きに協力してくれないこともあるので、弁護士に依頼するメリットが分かるかと思います。

預金の払い戻し手続きが楽

さらに、相続人が預金を相続するには、「被相続人の口座を解約して払い戻す」という手続きをとりますが、このとき遺言執行者がいないと、各金融機関が定める相続届出用紙に相続人全員が署名押印をし、かつ全員分の印鑑証明書の提出をしなければ、金融機関は口座の解約等に応じてくれません。

この点、弁護士が遺言執行者になれば、弁護士が単独で預金の払い戻し手続きを行うことができるため、相続人にとってはとても楽になります。

遺言者の意思を守れる

一部の相続人から遺言内容に不満が出た場合、不満の矛先が遺言執行者に向いてしまうおそれもあります。

仮に親族を遺言執行者にした場合、遺言執行者として手続きを進めなければならない責務と、他の相続人からの不満との間で板挟みになってしまっては大変です。

弁護士を遺言執行者に任命すれば、遺言者の意思を尊重して冷静に相続手続きを完了できますし、もし相続人から「(被相続人は)なぜこんな遺言内容にしたのか」と問い詰められても、弁護士が守秘義務から知りえた内容については他言することはありません。

3.その他の専門家との違い

遺言書の作成は、弁護士以外にも、税理士、司法書士、行政書士といった士業などにも依頼することができます。

そこで、ここでは、まず各専門家に依頼した場合の費用の比較をしてから、どの専門家に依頼すべきかについてご説明します。

(1) その他士業や金融機関との遺言書作成の報酬相場の比較

では、各専門家の遺言書作成の報酬相場を比較してみましょう(※)。

専門家 報酬の相場
税理士 5万~50万円程度
行政書士 7万円~15万円程度
司法書士 7万円~15万円程度
弁護士 20万円~300万円程度

※これらはあくまで目安としての相場であり、報酬額については、実際に依頼する事務所のサイトをご確認いただくか、お問い合わいただきご確認ください。

弁護士の場合には、遺産総額に応じて報酬が変わる事務所が多いようです。
さらに、弁護士に遺言書の作成を依頼する場合、相談料として30分5,000円程度の費用がかかることが一般的です。ただし、相談料を無料としている事務所もあります。

ちなみに、泉総合法律事務所では、初回のご相談は無料とさせていただいております。

これに対して、司法書士、行政書士の場合は、遺産の大きさによらず一律の料金体系を採用している事務所が多いようです。
また、税理士に遺言書の作成を依頼することは、あまり一般的ではありません。

(2) 各専門家による違い

司法書士・行政書士・税理士など、一口に専門家といっても多種あり、遺言について本当に弁護士に相談すべきなのかという疑問もあるでしょう。

しかし、これらの専門家は、それぞれあくまで登記業務・書類作成・税務関連についての専門家であり、遺言の内容について法律的なアドバイスまで踏み込んで行うことはできません(弁護士法72条)。

一方、弁護士は、遺言書の内容について法的なアドバイスをすることができ、相続問題がこじれてしまい、遺産分割調停や審判になった際には、依頼者の代理をすることもできます。真に有効な遺言書を作成し、滞りなく遺言を執行するためには、弁護士が最も適任なのです。

とはいえ、弁護士に依頼すると高額な費用を請求されるイメージをお持ちの方も多いかと思います。

泉総合法律事務所では、できる限りリーズナブルな価格設定を行っています。

4.泉総合法律事務所の価格表

もちろん、具体的な事案によっても異なりますが、泉総合法律事務所の基本的な価格体系は以下の通りです。

(1) 公正証書遺言作成

遺言 費用

※日当:ご相談時に弁護士からご説明いたします。
※実費:その他実費として,郵便切手代,印紙代,交通費,金融機関等への弁護士法による照会手数料,戸籍謄本等の取得にかかる費用,公正証書作成費用等がかかります。

(2) 遺言執行

相続財産の額 費用
金1,500万円以下の場合 33万円(税込)
金5,000万円以下 2.2%(税込)
金5,000万円超,金1億円以下 1.65% + 27.5万円(税込)
金1億円超,金2億円以下 1.1% + 82.5万円(税込)
金2億円超,金3億円以下 0.88% + 126.5万円(税込)
金3億円超,金5億円以下 0.66% + 192.5万円(税込)
金5億円超,金10億円以下 0.55% + 247.5万円(税込)
金10億円超 0.33% + 467.5万円(税込)

※複雑な事案、特殊事情の存在する場合は、弁護士と受遺者との協議により、別途定める額とします。
※遺言執行に裁判手続きを要する場合は、上記執行手数料とは別に、裁判手続きに要する弁護士費用が発生します。
※実費:その他実費として、郵便切手代、印紙代、交通費、金融機関等への弁護士法による照会手数料、戸籍謄本等の取得にかかる費用等がかかります。

費用面を含め、遺言書について迷われたら、まずは泉総合法律事務所にご相談ください。

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